近畿歯科用品商協同組合

◆ 心の旅路  2011-01-24 16:05:59

〜還暦を迎えて〜
近畿歯科用品商協同組合
専務理事  岩崎 昭司

 「木々の輝き、囁き、鳥のさえずり、虫の鳴き声」自然の美しさが身にしみているのは私だけだろうか。この世の美しさに、思わず涙がわいてくる。
 還暦を迎えるにあたり、そのような年になったのかとふと思う。こうあるべき、こうしなければと走っていた時期もあり、うつ病で治療を受けたこともあるが、最近はそういう縛りもなく何時に無く楽になった。
 「21世紀は物から心の時代」と言われて久しいが、人間社会の生業はまさにサムシンググレートによって支配されているといってよいだろう。サムシンググレートという言葉との出会いは、遺伝子暗号解読の村上和雄先生(筑波大学名誉教授)のシンポジウムでお聞きしたのが最初だった。先生は、この広大な宇宙の成り立ち、私たちの存在について「サムシング・グレート(律大なる何者か)」と名づけられた。

 「ヒトの細胞の一個の核に含まれる遺伝子の基本情報量は、“30億もの化学文字”で書かれていて、これをもし本にすると、千ぺ一ジの本が三千冊分にあたります。この超ミクロな物質に万巻の書に匹敵するような情報が書き込まれているのです。私たちのからだの中の超ミクロの世界が一刻の休みもなく、問違いなく活動してくれているお陰で私たちはこうして生きていられるわけですが、これは一体何事ぞ1ということです」
 「遺伝子には人問が生まれてから死ぬまでの問のすべての情報が前もって書き込まれているのです。こんなに大量の情報がどこからどうして集まってきて、どのような仕組みでいったい誰が書き込んだのか?それを思うと震えるような感動が私の体を貫きました。」
 「人間の生命についてはまだ判らないことだらけです。それでも私たちはこうして生きているわけです。これは『生きている』というようなものではなくて『生かされている』というしかないことだと思うのです」
 「人間にはまだわからない『未知の何者か』が遺伝子をコントロールしているとしか思えません。例えて言えば神や仏と呼ぶ存在かもしれないし、大自然の摂理といったものかも知れません」      (サムシンググレートシンポジウムより)

 人は自然界との調和なしには生きていけない。何が正しい、何が問違っているということでは無く、人知を超えた自然界の法則に反したものはやがて淘汰される。
 私たちの祖先は「全てのモノには命がありなんらかの意味がある」という「アニミズム」を信仰しており、人々は純粋な自然現象として、神の行いと信じてきた。そういう意味合いで、これからも八百万の神を信じて生きたいと思う。
 「正悪にとらわれず自由な生き方、思い通りに生きていく人は幸せ。」という話を耳にするが、また、これがなかなか難しい。思い通りに生きている人は多いが、正悪をついつい自分のものさしで計ってしまう。こうなるともう修行のようなものかもしれないが、「ああ、そういう考え方もある」とすなおに認めることで昇華できる。
 生きていくうえで人の役に立ちたいと言う願望は人問のDNAに深く刻まれているとされているが、私は「人様に喜んでもらえること」をモットーに、八十まで生きようとか、八十を過ぎると百までがんばろうと言う思いもあるが、今まさに「四十、五十は漠垂れ小僧」、これからは「死ぬまで生かせていただく」という思いで人生を歩んでいこう。
 世界は人類が作った価値観の限界に来ており、歯科界も変容を迫られているといえる。これをチャンスとして捉え、これからも安心安全な歯科医療のため、歯科医療器材の提供に努めたい。
 「あるがままに」
 本年もよろしくご指導のほど、お願い申し上げます。  感謝
 (出展:日本歯科用品商協同組合連合会 会報 新年号No125より)

20世紀人類が月へ着陸?してから42年、このとき人類は「宇宙船地球号」の一員であることを自覚した。そして21世紀DNAの解明、最近はその遺伝子をOn/Offする物質も解明されつつあるという。これらの発見が私たちの世界を大きく変容させ、歯科医療も大きく変革することを期待しつつ。